30代OL 頭の中はフラワーガーデン

日々の出来事をきりとって、ほんとうにどうでもいい話を誰かに聞いてほしい。そんな思いがあるブログ。

ラピュタのバルス祭り以上に気になった事

先週の金曜日、テレビで「天空の城ラピュタ」が放送されるというので、予定を入れずに仕事後まっすぐ家へ帰った。

こう言うと、まるで予定を入れることができたかのようである。

かわいそうなのであまり掘り下げはしないが、自分の判断で予定を入れなかったような言い方だ。

ラピュタがはじまった。

わくわく。

1人ソファーに座り、はて、バルス祭りがはじまったのはいつからだろうと不思議におもった。

知らない人用に説明すると、バルス祭りとは、

ジブリ作品であるラピュタのなかで、主人公たちが平和を守るために、強大な力を持った空中都市を破壊するための、破滅の言葉がある。

バルス

だ。

放送中に、主人公が「バルス」と言った瞬間に、ネット上で、ネットの民も「バルス」とつぶやく。

これが、花火の打ち上げや、屋台もでない、しっぽり恋がはじまるようなこともない、

個々で完結する、バルス祭りだ。

翌日に、どれくらいの人が自分みたいににつぶやいたかな?どうかな?

と調べる、小さな小さな楽しみは与えてくれる。


アニメでは、「バルス」と発すると、地球上の人々を容易に攻撃できる空中都市はバラバラに崩れ去り、地球は平和を維持できるようになる。

ちなみに空中都市じたいは悪ではない。
強大な力を持った空中都市を悪用しようとする人間たちがいるために、あぶない都市になっている。

つまり、ハサミをどう使うかで良し悪しが変わるのと同じだ。美容師か、アーティストか、悪者か。

シザーハンズという映画が脳裏にうかんだ。

彼はまぁ、色々あやうかったが、美容師ということでいいだろう。(違ったかもしれない…わからない…ロマンチックだった気はする…わからない…)



前置きが長くなってしまった。


そう、ラピュタとは、物心ついたころにはすでに慣れしたしんだ間柄だった。

少しませだした小学校高学年のときも、すっと目の前にあらわれて、ませだす心に語りかけてくれた。

少し反抗期の中学時代も、すっと目の前にあらわれて、じっと私を見つめてくれた。

人生のふとしたときに、ふとした瞬間に、目の前にいた。

そして見るたびに、会うたびに、新しい顔をのぞかせる。


こんな顔もあるよ、と。


私が大人になったからだろうか。

今回もそうだった。

新しいラピュタを見つけてしまった。

正確にいうと、バルスより耳に残った言葉があった。


主人公のパズー(男の子)とシータ(女の子)が、雲の上に浮かぶ空中都市ラピュタで、敵に見つからないように動き回っているシーン。

心臓がとびでそうな高さで、彼らは動き回ったり、笑いあったり、怒ったりしている。

まるで地上にいるかのように。

まるで雲の上にいませんよというように。

そしてあのシーンがきた。

木のツルがからまる場所で、

移動するためには、新しい足場へジャンプして、飛びうつらないといけない場面、

足場、死ぬ、足場

つまり、

足場、ジャンプ足りなかったから死ぬ、足場、

の場面だ。

パズーはここで木をつたって移動しようと考えたのだろう。

明るく、爽やかに、シータにこう問いかける。



「シータは木登り平気だよね?」



と。



ちょwww



(ちなみに、wwwは、笑っている記号)



私だけだろうか。



ちょw w w  ちょwww



と思った。




木登りは!



いけるけど!



と。



足を踏みはずしたらアウトな件、

木をつたっている途中で汗でつるっといったらアウトな件、

生と死のまっただなかにいる件、

笑えない件、

爽やかになれない件、

それらすべてを抜きにして、


純粋に、木登りは平気か?と聞いてくる。



いけるけど。



木登りは、



いけるけど!



日本が誇る世界のジブリ、その主役に抜擢された二人だからこそのシーンだろうか。

シータもまんざらでもない表情だった。


なんて強靭なメンタリティ!


ムスカも負けるわ!



1人はしゃいだ瞬間だった。


以上。

バルス祭りよりも気になった事。

…はしゃいだこと。

金田朋子さんにハマった

最近、おもしろい人を見つけた。

知っているだろうか。声優の金田朋子さんを。可愛らしい見た目と、ザ天然な自由の人だ。

いまは一児の母でもある。

彼女を知ったのは、仕事から家に帰り、就寝時間までの1人寂しい時間。

動画をよくみるのだが、そのときだ。

たいてい、1人寂しいときが平日で週に5日ほどある。

そんなとき、彼女に出会った(世界うるるん風)。

ファミ通TV」というゲームを紹介する番組で、超人気声優の神谷浩史さんを相方としたプチトーク番組だ。

素晴らしい構成で、ゲームの紹介と同時に金田さんの自由な精神がお披露目、展開されていく。

相方の神谷さんは、金田さんの自由な精神がより高みへいけるよう、それはキレッキレな、まさに神がかったきりかえしをしている。



まず大前提として、金田朋子さんはゲームにまるで関心がない。

それでいいのだ。まったく問題ない。

視聴者のだれも、彼女にゲームの知識を求めていない。我々は彼女の自由な精神に触れたいがために、ゲームの紹介をきいているようなものだ。

番組では金田さんが実際にゲームをプレイしたりもするが、きもちいいくらい下手である。

仲間とパーティーでまわっていても、必ずはぐれ、どこかのエリアで、あてもなく一人剣をふっている。

かとおもえば、仲間がやっと敵を薬で眠らせたところに、ぱっとやってきて目覚めの一撃をくらわし、神谷さんにそれは厳しく怒られたりもしている。

ゲストに雑誌編集長をむかえ3人でマリオをプレイする回は大変素晴らしく、個々の個性が赤白黄色~♪の、チューリップのように輝いていた。

ちなみに、この番組にはまりすぎてしつこくみていたら、気がついたら神谷さんを好きになっていた。


女のさががそうさせたのだろうか。


金田さんの言動すべてを受け止め、時に厳しく、時にまた厳しく対処し、より高みへと導こうとするその奉仕の精神はまさに勇者である。(ちなみにこの勇者はおそらくMだと、私は思う。)

神谷さんが武道館でそれはさわやかに歌い踊っている姿をニュースでみたときは、もし目の前で歌われたらどうしよう、と想像した。

一対一だと反応を求められてきやしないか。

はたして私は、彼の踊りに合せ、目の前でうまく手拍子ができるだろうか、

彼のタップを見て、はたして「見てるよ」と上手にうなずくことができるだろうか、

基本中の基本である笑顔は、神谷さんを満足させる仕上がりになっているだろうか、

検討の結果、否だった。

私にはまぶしすぎる。

なので残念だが、神谷さんには目の前で歌ってもらうことはやめてもらった。



いけない、
男の話にそれてしまった。

大切な話の途中だった。

そう、
金田朋子さんはゲームが下手な件だ。

ただ彼女の真髄は、ゲームが下手なことではない。彼女の自由な精神である。

人類の進化の過程についても、ダーウィン論をそれは軽く却下し、独自の進化論をといている。

サル→忍者→人間

である。いまの自分は「サル」のカテゴリーにいるらしい。

相方の神谷さんが

「じゃあ忍者になったら、ともちゃん(金田さん)はちゃんとした人間になれるんだね?」

と確認すると、

「それは実際に忍者になってみないと分からないよ。」

と冷静にきりかえす。

そう、大変真面目なのだ。


本題にはいろう。

彼女の真面目さがとてもよくわかる回があった。

それは、番組に大手ゲーム会社の社長が登場した回である。

神谷さんはいつもながら流れる水のように軽やかに司会をし、二人に話をふったりしていた。


もちろん金田さんもそこにいた。


金田さんは、社長の話をそれは真剣な表情できいていた。

社長は自社のゲーム機器の特徴について説明をしていた。

金田さんはとても真剣に、後で筆記試験でもあるかのように、全身全霊で話をきいていた。

体は前のめりに、口はかたくとじられ、聞く姿勢、真剣な眼差し、どれをとってもパーフェクトだ。


社長の説明が続く、

そう、ここは本来、ゲームを紹介する番組なのだから。


社長の自社のゲーム機器の説明がおわった。


すると金田さんは真剣な表情でこう言った。





「今の話は事実ですか?」




と。



社長は、



「えっ」



とつぶやいた。


横にいる質問者の金田さんをみる余裕もなく、前をむいたままの 「えっ」 である。


金田さんはまるで、社長が賄賂をもらっていたのに、

「本当にもらってません」

インサイダー取引をしてたのに、

「本当にしてません」

という返答にしびれをきらし、

世の代弁者となり、

「今の話は事実ですか?」と、疑いの目をむけた聞き方だった。

それくらい真剣だった。


だが、考えてみてほしい。

大企業の社長が、不特定多数がみる番組において、ウソ話をするだろうか。


社長の話は難しい話ではなく、今回のゲーム機器は前のと比べてこうだよ、という話だった。

チャンチャン、でおわるはずの話だったのだ。

そこに、なぜか、きりこんでいく彼女がいた。


彼女の質問(詰問のような)にたいしての、

「えっ」

はおそらく返答として正解だったろう。

それ以上の反応は、おそらくできない。

なぜなら想定外だからだ。


神谷さんが苦笑しながら場をつなげる。命のバトンである。

「ともちゃん(金田さん)は、今の話、ウソだとおもって聞いてたの?」

と。

金田さんは、えへへと、笑っている。


えへへの横で社長は前をむいて座っていた。

なぜだろう、さっきよりとても人間らしい顔にかんじる。

わかった。

はい。 (手をあげている)

話を続けたい。

「えっ」の瞬間、社長は社長ではなく、たくちゃんだった。

たく、ちゃん。

そう、

正確には社長の名前はしらない。
ただ、もし彼の名前がたくやだとしたら、彼は小さい頃たくちゃんと呼ばれていただろう。

たくちゃん、トンボとりにいこーよ!

たくちゃん、あそこにでっかい水溜まりがあったよ!一緒にみにいこう!

の、たくちゃんだ。

社長という役職から解放され、彼はあの頃のよく寝てよく遊び、よく笑った子供のころにもどったのだ。

正確にいえば、ひきずりだされたのだろうが。

でなければあんな 「えっ」 はでないだろう。

たくちゃんの、役職をとっぱらった、純粋な声を。

いきなり目の前に空からペガサスが舞い降りてきて、背中におのりなさい、と
ペガサスボイスで言われたかのように。

休日にライオンキングの舞台をみにいったとき、主人公が客席までおりてきて目の前で足をとめ、目があったしゅんかん、「さあ、バトンタッチだ!」と言われ、両手を上にあげてバトンタッチのポーズを求められたときのように。

きれいな 「えっ」 だった。

金田さんの自由な心は、相手をも、見ているまわりの人も、解放してくれるのかもしれない。

そして、常識や、こう言ったらこう言う、A=B、等、きまりきったことを喋って何が楽しいんだ、と

人々に説いているような気もしてくる。


さて、どうだろう。

金田朋子さんのすごさが少しでも感じてもらえただろうか。

ちなみに彼女の旦那の森渉さんは名言をいっている。
「人の良いところと悪いところはつながってて。
彼女の悪いところをとったら、良いところも消えちゃう。(例えば家事とかが下手だけど、そのぶん楽しい人、みたいな)。だから僕はまるっと彼女を愛したい」てきな感じで言っていた。

やだ、かっこいい。

また男の話にそれてしまった。


そして知ったばかりの金田さんについて勝手に書いてしまった。

でも好きなことを話せたので、なんだか良い気分だ。